2021年8月31日 (火)

図書館で聴いたYMO「中国女」

僕らの高校時代の夏休み、受験勉強で訪れた図書館で、そろそろ自習にも飽きてきた。

薄暗い図書館の視聴覚室で、一点を見つめながらヘッドホンに耳を傾けている学生がいた。彼がそばに置いているCD(もしかしたらテープだったかもしれない)のタイトルを見てみるとYMO(イエローマジックオーケストラ)の古いアルバムだった。

後日、同じCDを借りた。根拠はないが、あの学生が感動していたのは「中国女」じゃないかと思った。

フランス語名の「LA FEMME CHINOISE」が素敵だ。似たようなテイストの「東風(TONG POO)」より、ちょっと悲しみがあるのがよかった。

今でも、悔やまれるのが、あの学生に声をかけなかったこと。おそらく近い感性をもっていただろうに・・・。

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2020年9月 4日 (金)

マイムマイムはさびしい

マイム・マイムは、さびしい。

むかしは、ロシア民謡だと思っていたけれど、イスラエルの歌だと知った。

イメージでは、キャンプファイアなどを囲んで、みんなで手をつないで楽しく踊っているはずなのに・・・

あのメロディーは、どこか寂しいんだ。

たとえば、秋の夕暮れ。

文化祭の終わりとか・・・。

でも、くせになる。そんな曲。

 

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2020年5月10日 (日)

オマドーン(Ommadawn)

圧倒的な不思議感なんだけど、どこか懐かしい気持ちにもなる・・・。

Mike Oldfield(マイク・オールドフィールド)の音楽は、なんだか記憶や深層心理の奥底に響いてくる。学生時代にラジオで流れていた音楽を聴いて以来、ずっと、記憶に流れる音楽のひとつ。その中でも「Ommadawn(オマ・ドーン)」は、とくに忘れられない。

これは、あくまでも個人的な印象。はじまりの悲しいギターのメロディからバトンタッチされて、途中に流れる壮大な自然みたいな音楽は、子供のころに留守番しながらやったファミコンのような寂しさとなつかしさが呼び起こされるのだ!

たとえば、神秘的な大洞窟とか。タイトルにある「ドーン」という響きからなのか、夜明けや夕暮れの大空が紅く染まり始めるような光景・・・。

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2018年10月28日 (日)

ガーション・キングスレイ「ポップコーン」

音楽から、イメージが浮かぶ曲がある。

たとえば、以前紹介したジャン・ミシェル・ジャールの「オキシジャン」シリーズなどは、試験管の液体から酸素の泡がぽつりぽつりと発生する様子が浮かぶ。
紹介記事→「Oxygene /Jean Michel Jarre」

それから、ガーション・キングスレイの「Popcorn(ポップコーン)」も、よく映像に使われていたりするが、やっぱり、コーンが熱せられて、ポンッポンッとはじける様子がいい。

そのタイトルにポピュラーな食べ物名が付いているように、全体的にリズム感があって、コミカルな感じがあるんだけど、途中、ちょっとシリアスな部分なんかが登場して、それが、さらにコミカル感を盛り上げている。

そう、実際にポップコーンをつまみながら聴くと、ご機嫌になれるのだ。

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2018年9月17日 (月)

坂本龍一「未来派野郎」

小学校のころから、中年になった現在まで、ずっと聴いているアーティストは、坂本龍一だ。

何がいいのかを考えるのだけど、一言で言うならば、ちょっとコミカルなのがいい。

世界的な音楽家として活躍していて、映画やイベントの超大作なんかも創り出しているんだけど、たとえば、曲の壮大さの中に、なぜか”ほのぼの感”を感じてしまい、それがクセになってしまうようだ。

好きなアルバムは、「未来派野郎」。



その不思議なタイトルは、僕の個人的な人生のキーワードにもなっている。

はじまりの「Broadway Boogie Woogie」の映画のワンシーンに登場するような都会的な音楽は、これから始まるショーの開演を期待させる。

一番好きなのは「G.T.」。
大空を旅するような疾走感がいいんだけど、カッコいい歌詞の内容は、宇宙旅行中に道に迷っているという少し笑える話なのだ。

時代を先取りする”未来派”と、時代遅れで泥臭い”野郎”は、上手く融合した。

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2018年5月26日 (土)

ポール・モーリア

たとえば、デパートなんかで静かに流れているだけで、さりげなく、その場が優雅に感じられる。そんな音楽。ポール・モーリアの作品群は、世界でもっとも’しっくり’くるバックグラウンド・ミュージックではないだろうか。

彼の作品の多くは、誰もが一度は必ず聞いたことがあるような気がするはずだ。マジック用音楽の定番「オリーブの首飾り」なんかもかなり有名。自分が一番好きなのは、「恋はみずいろ」である。はじまりが、ちょっぴり寂しいところなんかがいい。

さて、あとは、とても個人的な話になってしまうけれど・・・

まず、フランス出身のポール・モーリアの名前を聞いて、思い出すのが、僕が学生のころ、入学式で一番最初に友人になった男の名が「モリヤ」だったこと。

それから、フランス語名「Paul Mauriat」を見ると思い出すのが、昔、自分がカナダ在住時代に吸っていた「Du Maurier(ドュ・ムーリエ)」というタバコの赤と黒のスライド式パッケージである。

そう、彼の音楽が流れていると過去を心地よく思い出せるのだ。

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2014年10月27日 (月)

アート・オブ・ノイズ

自分が幼少期を過ごした70、80年代の音楽で思い出すのが、まず、シンセサイザーなどで演奏される”電子音楽”である。YMOや喜太郎などがメインだったけれど、ときどき、ドラマなどで流れたアート・オブ・ノイズ(Art of Noise)の音楽に郷愁を感じてしまうのだ。



最近でも、テレビ・コマーシャルなんかに使われていて、

たとえば、キムタクの出演するCMでは、"Moments In Love"が使われている。
代表作といってもいいくらい有名な曲で、その静かに脈打つ鼓動のようなリズムは、少し切ないような不思議な世界観に包んでくれる。たとえば、映画の回想シーンとか、前衛劇の中盤などにしっくり来るだろう。

次に、80年代のアイドル松田聖子と小泉今日子の共演するCMでは、"Robinson Crusoe"が流れる。
曲名「ロビンソン・クルーソー」とは、無人島に漂着した男が、たった独りで生き延びる話の主人公の名。そのタイトルがぴったりなのは、全体的に、デパートで流れているBGMのように静かで優雅な音楽に聞こえるのだが、どこか孤独で寂しい印象もあるからだ。

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2014年2月26日 (水)

YMO「ライディーン」

僕が、1980年代を思い出すとき、いつも流れていたのが、YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の「ライディーン」である。

YMOの代表曲とも言われる「ライディーン」のタイトルの由来は、江戸時代の大相撲で活躍した力士「雷電(らいでん)」を英語名「RYDEEN」にしたものらしい。また、大人になって知った事実によると、メンバーの高橋幸宏が鼻歌で歌っていたメロディーに坂本龍一が音を肉付けしていったという。

そのカッコイイ感じのはじまりから、だんだん盛り上がっていき、途中で少しコミカルな感じになって、再びカッコイイ感じに戻る。この流れが胸を熱くしてくれるのだ。

ちなみに、僕らの小学校では、毎朝、朝礼前に校庭でラジオ体操が行われていたのだが、全校生徒が集合するまでの間、マラソンする決まりがあった。そのとき放送で流されていた曲が、この「ライディーン」だったのだ。

この曲を聴くと、今でも半ズボンには少々きびしかった校庭の寒さを思い出す。

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2013年4月10日 (水)

ダルード「サンドストーム」

ブラジルの総合格闘家ヴァンダレイ・シウバの入場曲として有名になった「Sandstorm(サンドストーム)」は、トランス系ミュージシャンでもあるフィンランドのDJダルード(Darude)氏によって生み出された。

その印象的なメロディーをくり返しながら音楽の世界観を広げていく技法は、バッハの壮大な音楽をも彷彿とさせ、僕らの時代の音楽にもしっかりと受け継がれている事実に心を震えさせられる。

2000年代、アメリカンフットボールやホッケーなど北米のスポーツ界を中心に、この曲が広く使われるようになった。ちなみに、日本ではプロ野球でよくかかっていた。「サンドストーム」がスポーツ世界で多く使われる理由は、古来より軍隊に楽隊があるように、勇壮な音楽は戦いの前に精神を高揚させてくれるからである。

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2012年5月18日 (金)

マイク・オールドフィールド

マイク・オールドフィールド(Mike Oldfield)は、イギリスのミュージシャンである。彼は、様々な楽器をひとりで演奏し、グレン・グールド並みの?完璧主義者としても有名である。

映画「エクソシスト」のテーマ曲に表わされているように、人間の深層心理に響いてくるような音楽を創り出す。彼の作った曲は、いろいろなアーティストから歌われ、「Moonlight Shadow」の繊細な女性ヴォーカルから、「Shadow On The Wall」でのハードな男のシャウトのものまでバラエティに富む。

個人的には、詩は硬派なのだが不思議な感じの曲の「Family Man」が印象的で、この曲を聴くと大学時代に住んでいた町の雨降りの光景を思い出してしまう。(似た感じの現象では、エリック・サティの「グノシエンヌ(特に3番)」を聞くと、妙な感じになる)

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