図書館で聴いたYMO「中国女」
僕らの高校時代の夏休み、受験勉強で訪れた図書館で、そろそろ自習にも飽きてきた。
薄暗い図書館の視聴覚室で、一点を見つめながらヘッドホンに耳を傾けている学生がいた。彼がそばに置いているCD(もしかしたらテープだったかもしれない)のタイトルを見てみるとYMO(イエローマジックオーケストラ)の古いアルバムだった。
後日、同じCDを借りた。根拠はないが、あの学生が感動していたのは「中国女」じゃないかと思った。
フランス語名の「LA FEMME CHINOISE」が素敵だ。似たようなテイストの「東風(TONG POO)」より、ちょっと悲しみがあるのがよかった。
今でも、悔やまれるのが、あの学生に声をかけなかったこと。おそらく近い感性をもっていただろうに・・・。