トオルの警棒(ビーバップ)
僕らが小学校から中学校に上がるくらいにヤンキー文化が花開いていた。ブームの火付け役はヤンキーマンガであり、その最高峰に「ビーバップハイスクール」を挙げたい。近所の床屋で全巻読みたいがため、客が込み合っている時間を選んで散髪屋に行ったものだ。
今回は、物語初期に登場していた武器の警棒を語りたい。
特殊警棒は、主人公のトオルが使用していた武器だったが、おそらく、主人公が武器を使うのがフェアな印象を与えなかったためか、中盤からは登場しなくなった。
当時、隣町の(特殊な?)模型店で売っていた警棒は、ずっしりと重い金属製だった。ポケットに入るくらいの長さの棒なのだが、使うときには二段か三段に伸びて長くなる。たしか、ガチャガチャの景品にもあったのだけど、その小さな棒は最初から長く伸びていて、押すと(バネで)縮むといった逆パターンのモデルであった。
ちなみに、手で引っ張って伸ばすのはかっこ悪くて、棒を下に振って勢いよくガチャリと伸ばすのがかっこよかった。
現在では、懐中電灯と一緒になった防災用が登場している。そう、警棒は武器として使うのではなく、その機能美を眺めるものなのさ。