久保田早紀「異邦人」
「異邦人」という言葉の響きは、エキゾチックでいて、なぜか郷愁も感じさせる。
1980年代をふりかえるときに、その思い出の中に、久保田早紀さんの歌う「異邦人」が流れる人は、けっこう多いのではないか。
歌詞は、失恋をした女性が異国を旅する内容にすぎないのだが、自分が異邦人になって、はじめて、相手の立場も理解できたところに救いがある気がする。
それにしても、詩のはじまり「子どもたちが 空に向かい 両手を広げ 鳥や雲や夢までも つかもうとしている」やメロディの変化する「空と大地が ふれ合う彼方」などは、とても雄大で、幻想的だ。
ちなみに、EGO-WRAPPIN'(エゴ・ラッピン)のカバーも歌い手の声やジャズ・テイストの強い伴奏がぴったりとハマっていて、カッコいいよ。
それから、高校時代に読んだ新潮文庫のカミュ「異邦人」の表紙にあった異国の路地の絵も忘れることができない・・・。
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