少年ケニヤ
あのコマーシャルだ。僕らのハートをつかんだのは。
山川惣治さん原作の漫画を大林宣彦さんが監督したアニメーション映画。
小学3年生のある日、父に隣町の映画館に連れて行ってもらったのは、CMで気になっていた「少年ケニヤ」を観るためだった。そして、主人公ワタルがアフリカで父親とはぐれてしまう展開に、もしも、今ここで自分がはぐれたとしても、電車に乗って家に帰れるなと密かに安心していたことを覚えている。
特に印象に強く残っているのは、随所に出てくる戦闘シーンで、どれもダイナミックで迫力満点だった。暗闇で行われるサイとカバの死闘、ポラ族からの捕虜救出、古代恐竜の襲撃、それから、ワタル、ケイト、ゼガを背に乗せた巨大蛇のダーナ・・・。
それから、渡辺典子さんの歌う主題歌もよかった。
ちなみに、初めて自分で買ったシングル・レコードで、家にあった旧式のプレーヤーで何度も聴いていた。最初のイントロの音楽が流れ始めると、冒険のはじまりを想って胸が熱くなった。また、歌詞にある「生きてるサバンナの広さ 分かるはずがないのよ」という箇所にはグッとくるのだ。
・・・物語のすべてが詰まった表紙のパンフレットは、今でも僕の宝物である。
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