青春デンデケデケデケ
自分の青春時代を考えたとき、必ず思い出すのは、初めて女子をデートに誘った映画「青春デンデケデケデケ」である。特に、仲間とバンドを組んだり、劇団やユニットを結成した経験のある人には号泣ものだ。
この映画は、直木賞を受賞した芦原すなおの原作を大林宣彦が監督。さらに、脇役陣も豪華で、個性豊かな俳優がそろっていた。個人的に好きだったのは、ベンガル、佐野史郎、岸部一徳、そして、若き日の浅野忠信もいい。
ある日、ラジオから流れてきたベンチャーズの「パイプライン」を聞いて覚醒した少年が、高校の同級生を集めてバンドを結成する。けれども、楽器のそろっていない彼らは、夏休みをアルバイトで埋めて楽器を購入するところから始めるのだ。
ドラムスの代わりにバケツや桶を叩いて練習してきた練り物屋の息子が、ついに届いた本物のドラムセットを目の前にして、「こんな立派なものを叩いてもいいんだろうか?(実際は香川弁)」と涙を流すシーンなんかは、とても笑えるのだが、同時に目頭が熱くなるのである。
みんな、短くも輝いていた青春時代・・・。
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