アルゴ探検隊の大冒険
「アルゴ探検隊の大冒険(1963年米・英)」は、ギリシア神話に基づいたファンタジー映画である。原題は「Jason and the Argonauts」で、ジェイソン率いるアルゴ船の乗組員たちの冒険が描かれている。そして、この映画の目玉は、20世紀特撮の巨匠レイ・ハリーハウゼンが生み出したモンスターたちである。
大巨神ネプチューンが暴れる大海原、7つの首を持つ大蛇ヒュドラとの死闘、青銅の巨像タロスが動き出して船員を追いかけるシーンなど、すべてが圧倒的な迫力を持っているのであるが、中でも、剣と盾で武装した骸骨戦士たちとの戦闘は特撮の歴史に名を残す名シーンとなっている。
現代の特撮では、CGによるなめらかな映像の加工が主流になっているけれど、ハリーハウゼンらの得意としたストップモーション・アニメーション技法には妙な迫力があった。ちょっと不自然なカクカクした動きは、なぜか、とてもグロテスクで恐怖を感じてしまうのである。(スイスのクレイアニメ「ピングー」なんかでも使われている)
ついでに、ハリーハウゼンが子供時代に多大なる影響を受けた映画「キングコング」は、ストップモーション・アニメーション映画の金字塔として名高い。この作品の特撮担当は、ウィリス・H・オブライエン。
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