ハンク・モブレイ「DIPPIN'」
二十歳のとき僕は、大学を辞めて、移住を目指してカナダに向かった。そのとき親しい仲間が僕を送り出してくれた曲がこのアルバムに入っている「DIP」だった。たとえが悪いかもしれないけれど、ドリフなんかのコントのオチで使われそうなかんじなのだ。僕は二度と日本には戻ってこれないだろうという悲壮な決意があったにもかかわらず、笑いながら日本を発つことができたのは、この曲によるところが大きい。
僕が青春時代をふりかえるとき、かならず思い出す。
ハンク・モブレイは同じサックス奏者のジョン・コルトレーンの近寄りがたい厳粛さとは対照的で「下町」的な親しみやすさがある。
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